代表 挨拶
【はじめに】
近年、少子高齢化などが原因で 私の住む愛媛でも増え続けている【空き家】。 相続問題から空き家管理をお願いするケースや 転勤や入院などの一時的な管理をお願いするケース。 または、売却・貸家・リフォームを検討しているケース、そして、不用品の処分など、市民の環境により様々な【空き家問題】があります。
そこで、先ずは 数字で見る「空き家問題」を検証しよう思います。(以下、一部愛媛県のHPより引用)
平成25年10月1日現在で実施した住宅・土地統計調査の速報集計結果が、総務省から公表されてます。以下は、愛媛県に係る概要の一部をまとめたもの。
1 住宅数と世帯数
愛媛県内の住宅総数は705,300戸で、前回（平成20年）調査時から24,200戸、3.6％増加。世帯総数は585,200戸で、第1回目の昭和23年調査時から、住宅数・世帯数とも上昇し続けています。
2 空き家数と空き家率
愛媛県内の空き家数は123,400戸、空き家率は17.5％と、前回（15.1％）よりも高くなっています。なお、二次的住宅を除くと、本県の空き家率は16.9％と 空室率の高い都道府県ランキング 全国2位となっています。( ※二次的住宅：別荘や、普段住んでいる住宅とは別に残業で遅くなった時に寝泊まりするなど、たまに寝泊まりしている人がいる住宅。) 尚、松山市周辺の市町は 空家率が低いものの、南予を中心に過疎が進んでいるとされる地域で高くなっています。交通網が不便なため空き家増加が止まらないのでしょうね。
3 住宅の建て方
一戸建と長屋建は、割合としては減少傾向（一戸建 S63:75.7％ → H25:69.8％、長屋建 S63:6.8％ → H25:3.3％）にあり、共同住宅は増加（S63:16.9％ → H25:26.5％）しています。
共同住宅について、建物全体の階数別にみると、6階建て以上の建物が顕著な伸びをみせています。
さて、上記の統計からも分かるように 数的には愛媛県は「空き家問題」先進県とも言える状況です。しかし これといった対策はまだたてられておらず、条例制定に向け自治体もやっと動き出したといった印象です。(松山市では「松山市空き家等の適正管理に関する条例（案）」に関する市民意見を公募しましたが まだ条例は公布されていません) また 「えひめ空き家情報バンク」というサイトを 県が運営されていますが、大きな成果は出ていないと聞きます。行政はポーズでなく、本気で取り組んで欲しいところ・・・。
さて 私の周りでは 空き家率の高まりによって、リフォームに更なる注目が集まっています。大家さんの中には、空き家を安く買ってリフォームを行い、賃貸に出して高い収益性を保っている人も少なくないですネ。
【総括】
今回の調査結果のうち、私が個人的に最も注目したのは「空き家の急激な増加」です。ここ数十年 常に家余りの状況であるものの、新築住宅の供給は続き、中古住宅の活用も逆に遅れています。今後は世帯数が確実に減少に転じるので、さらに空き家は増加することが見込まれます。政府や地方自治体なども手を打ち始めていますが、空き家の増加に追い付いてはいません。官民挙げて知恵を絞る必要がありますが、民の我々が 今日から出来る事を先ずは実践すべきでしょう。
それと 空き家所有者のうち、売却や賃貸などを検討しているのは24.0％で、71.0％の人は特に何もしないまま放置している状況だとか。(スーモ調べ)
さらに空き家について、特に管理すらしていない人が12.8％もいます。処分しづらい家が、適切な管理もされず 劣化が進み、資産価値も下がるという悪循環が生じているのがよくわかります。それと 税法上の問題もあるようです。空き家を取り壊して更地にすると固定資産税が高額(6倍)になるので、とりあえず住宅のまま置いておくということもあるでしょう。また、現行の建築基準法に合致せず、今と同程度の大きさの住宅が建築できないため 処分できないといった場合もあります。
【今後の活動方針】
私の主人は、サラリーマン勤めをしながら、自己所有のマンション・戸建賃貸の管理も手伝ってくれています。(他の大家さんの空室対策や 投資家へのコンサルティング等にも協力的です。) 愛媛県・松山エリアでも 近年急激に空き家が多くなりました。コレは社会全体にとってはピンチですが、ある意味 新規ビジネス参入へのチャンスとも言えます。私自身の大家として得た経験や スタッフ(一級建築士・宅建主任者として)の専門知識を合わせれば、きっと様々な難題を解決できるでしょう。特に、空き家・空き土地管理と(賃貸)サブリース事業・売却仲介を ワンストップで提供できればと考えます。社会貢献しながら利益もしっかりと残していきたいですネ。(笑)
愛媛空き家・空き地活用推進協会(収益不動産物件情報センター) 代表者 朝日康代